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September 11, 2004

「9.11」&「9.17」

今日は「2004.9.11」
ニューヨークのシンボル的存在だった世界貿易センタービルがテロにより崩壊して丸3年を迎えた。その現場「グラウンド・ゼロ(爆心地)」では、犠牲者の遺族らが集まり、午前8時半(日本時間同日午後9時半)すぎから追悼式典が開かれた。

日本においても、マスコミでは数週間程前から、「9.11」の特集が繰り返し放送され、当日には、日本人が主役となったテレビドラマまでも放映された。

それらのほとんどが、米国側、西欧諸国側、そして無意識のうちに洗脳(?)されている日本人側の立場から捉えた特集でありドラマであったように思われる。 しかし、反対の立場から捉えた場合は、全く正反対の思いであり、出来事なのであろう。

「米国同時多発テロ」(2001.9.11)のあった一年後(2002.9)に、別のサイトで掲載したものを、以下に転載します。

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 最近あまり話題に上らなくなった小泉内閣メールマガジン第61号(9/12)「テロから一年」の一部抜粋です。

 『グラウンドゼロ(爆心地)。ぽっかりと空いたニューヨーク世界貿易センタービルの跡地に立って、一瞬にして、あの巨大なビルを破壊し、60カ国以上の国々の3000人もの犠牲者を出したテロの残酷さに、心が引き裂かれる思いを押えることができませんでした。
 「テロとの戦いは終わっていない。」「世界が力をあわせてテロに立ち向かっていかなければならない。」そういう思いで、黙祷を捧げました。 世界の平和と安全のために、私たちに何ができるのか、何をなすべきなのか。テロの防止、地域紛争の防止そして大量破壊兵器の拡散の防止など真剣に話し合うつもりです。』 

先週、テレビや新聞では、昨年の9月11日に起きた「米国同時多発テロ」の追悼式の様子や特集を大々的に報道していた。決して忘れることのできない事件であり、決して許されるべき行為ではなく、二度と起こしてはならないことだ。

しかし、日本のメディアだけを見ていると、あの3000人の人々だけが犠牲者であったように錯覚してしまう。その後の米英の武力により、アフガニスタンの多くの一般市民も犠牲になっているのだ。
 
歴史をさかのぼれば、今の西欧諸国は、中東や東南アジア諸国に対して、テロ以上の侵略行為で、多くの人々を犠牲にしてきた。侵略された側の立場から見たら、米国を始めとする西欧諸国がテロ組織そのものであったことに違いない。
 
今週17日、日本の首相として始めて小泉首相が北朝鮮を訪れることになる。日本人側の視点では、現在の北朝鮮の不審船や拉致行為は許されず、拉致された人々を第一優先に解放すべきだということになる。
しかし北朝鮮側、また北朝鮮の人々からみれば、半世紀以上前に日本が朝鮮半島や中国大陸に侵略し、多くの人々の犠牲を強いたことの方が、何倍も許されない行為であったはずだ。

現在の拉致行為も問題ではあるが、拉致問題だけをクローズアップする前に、過去の日本の行為に対してけじめをつけることが先決だ。頭数の問題ではないが、日本の侵略により、今回拉致された日本人の何百、何千倍もの北朝鮮の人々が犠牲になっているのである。

長い歴史の中で、互いに戦争や暴力で傷つけあってきている訳で、悪の枢軸とかテロ国家というのは、あくまでもその時の一方の論理でしかない。

米国は大量破壊兵器に関する国連査察の受け入れを拒否しているイラクに対して、再度攻撃を企てているという。国連決議を通じて正当化し、武力で押さえ込もうとしている。
米国のイラク攻撃に対し、日本は決して賛同してはならない。そしてあくまでも武力ではなく、話し合いにより解決すべきことを提案し続けるべきだ。

小泉首相はメールマガジンで「世界の平和と安全のために、私たちに何ができるのか、何をなすべきなのか話し合う」と言っていた。武力やテロ行為では何も解決しない。同じことの繰り返しになるだけで、長い歴史がそれを物語っている。(020915)
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